厚生労働省 見直し案
令和5年11月30日開催の社会保障審議会・介護給付費分科会(第233回)において、主に次の提案がなされました。
①人員配置基準の見直し
②技能実習制度にのみ設けている受け入れ施設・事業所の制限も緩和
①人員配置基準の見直しについて
これまで、EPA(経済連携協定)または技能実習制度という形で就労していた外国人介護人材は、
就労開始から6ヵ月が経過しないと人員配置基準に算入できないという縛りがありました。
引用 厚生労働省HP 社保審-介護給付費分科会第212回(R4.8.26)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000980552.pdf
このルールを一定の要件(下記参照)の下で撤廃し、就労開始直後から人員配置基準を構成する職員としてカウントできるようにすることとなりました。
【適切な指導体制と介護現場の安全性の確保】
1.外国人介護職員の日本語能力や指導の実施状況、施設長や介護主任、指導職員、介護職員等の意見等を勘案し、当該外国人介護職員の人員配置基準への算入について法人として意思決定を行った場合
2.一定の経験のある職員とチームでケアを行う体制とすること
3.安全対策担当者の配置、指針の整備や研修の実施など、組織的に安全対策を実施する体制を整備していること
②技能実習制度にのみ設けている受け入れ施設・事業所の制限も緩和について
技能実習制度にのみ設けている受け入れ施設・事業所の制限も緩和する。
「技能実習」、「特定技能」、「在留資格:介護」、「EPA」の枠組みがありますが、現行では「技能実習」のみ、開設から3年以上経っていない施設・事業所には受け入れを認めないというルールがあります。
引用 厚生労働省HP 外国人介護人材の業務の在り方に関する検討会 第3回(R5.12.4)
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001173635.pdf
これを<(事業所ではなく)法人の設立から3年以上が経過>や<外国人労働者に対する十分なサポート体制の整備>等を要件として、開設直後の事業所等に受け入れを認める方針となりました。
技能実習制度については近時様々なニュース等で取り上げられている通り、「育成就労」と名称を変えて様々な改正が予定されております。